2024-05-18 19:50スポーツ

耐えて最高のご褒美=宮田「まだまだいける」―体操NHK杯

跳馬の演技をする宮田笙子=18日、群馬・高崎アリーナ
跳馬の演技をする宮田笙子=18日、群馬・高崎アリーナ

 宮田はターンでミスがあった最後のゆかを終えると、両手を合わせて謝るしぐさ。「ミスが出ちゃって、すいませんって」。五輪切符を確信していたからこそ、質にこだわりたかった。代表争いは全日本の予選から首位を譲らず完勝。「選ばれるための練習は積んできた」と誇った。
 左太ももの痛みに耐えながら、丁寧な演技を重ねた。跳馬の2回ひねりや段違い平行棒の手放し技をダイナミックに決め、平均台は多少のふらつきが出ても我慢した。試練を乗り越えた末に、最高のご褒美が待っていた。
 4歳から本格的に始めた体操。中学3年の時に「世界で戦えるようになりたい」と決意し、地元の京都を離れて強豪の鯖江高(福井)で技を磨いた。脚力や表現力を武器に頭角を現し、東京五輪後に村上茉愛らが引退すると、押し出されるようにして日本のエースに。2度の世界選手権を経て周囲から信頼される立場になったが、「まだまだいける」と頼もしい。
 パリでは団体総合で60年ぶりの表彰台や、個人種目のメダルを狙う。「これからが大事。一つ一つを積み重ねて五輪を迎えたい」。夢舞台に向け、スタートを切った。
[時事通信社]

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