4月訪日客、304万人=コロナ禍前比4.0%増―政府観光局
日本政府観光局が15日発表した4月の訪日外国人数(推計値)は前年同月比56.1%増の304万2900人だった。コロナ禍前の2019年4月に比べ4.0%増加した。春の桜開花時期に合わせた需要が増加したことなどから、2カ月連続の300万人台を達成した。今年に入ってからの累計では、1000万人を超えた。
国・地域別では、韓国や米国などが堅調だったことに加え、東南アジアや中東地域からイスラム教の断食明けに合わせた旅行需要が増えたことが押し上げ要因となった。韓国が最も多く、66万1200人。中国(香港、マカオ除く)は53万3600人と前年同月比で約5倍に増えたものの、コロナ前の水準には戻っていない。このほか、台湾(45万9700人)、米国(22万8900人)が続いた。
一方、4月に海外に出国した日本人数は前年同月比58.7%増の88万8800人。円安の進行を背景とした割高感が響いたことなどから、コロナ禍前比では46.7%減だった。
高橋一郎観光庁長官は記者会見で「円安や海外の物価高など、日本人の方々が海外旅行をするには必ずしも有利ではない局面が続いている」と指摘。ただ、「(出国者数は)着実に回復傾向にはある」と強調し、訪日客数だけでなく、日本人の海外旅行者数を伸ばす施策にも取り組む考えを示した。
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