2024-04-22 19:18社会

幹部「査閲」中に墜落=機体に異常確認されず―不明隊員の捜索続く・海自ヘリ事故

木原稔防衛相=21日、東京都新宿区
木原稔防衛相=21日、東京都新宿区

 東京・伊豆諸島の鳥島沖合で衝突したとされる海上自衛隊の哨戒ヘリコプター「SH60K」2機が墜落した事故で、幹部が部隊の技量を確認する「査閲」の最中に事故が起きていたことが22日、海自への取材で分かった。
 木原稔防衛相は同日、回収したフライトレコーダーからデータの取り出しに成功したことを明らかにした上で、「現時点で飛行中に機体に異常があったことを示すデータは確認されていない」と述べた。飛行高度やエンジン回転数、機内音声などのデータも残っており、海自は解析して事故原因の特定を急ぐ。行方不明の隊員7人の捜索も続けている。
 事故は20日夜に発生。鳥島の東約280キロの洋上で潜水艦を探知する夜間訓練中だったヘリ2機が消息を絶ち、海自はレーダー記録などから、2機が衝突して墜落した可能性が高いと判断。搭乗していた計8人のうち1人の死亡が確認された。
 海自によると、2機は大村航空基地(長崎県)と小松島航空基地(徳島県)に所属。当時は第4護衛隊群(広島県呉市)に所属する艦艇8隻とヘリ6機、潜水艦1隻が参加した大規模な訓練を実施しており、2機はイージス艦「はぐろ」と護衛艦「きりさめ」に搭載されていた。訓練は護衛艦部隊トップの護衛艦隊司令官が査閲していた。 
[時事通信社]

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