トランプ新政権の顔ぶれ
J・D・バンス 米大統領選は5日、全米各地で投開票され、2度の暗殺未遂から生還し返り咲きを狙った共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)が、女性初の大統領を目指した民主党のカマラ・ハリス副大統領(60)を激戦の末に破り、当選を確実にした。トランプ氏は、選挙人による形式的な投票を経て来年1月20日に正式に就任する。副大統領には中西部オハイオ州選出のJ・D・バンス上院議員(40)が就く。 バンス氏は2016年に出版した回顧録「ヒルビリー・エレジー」で、白人労働者層の荒廃した日常を描き、一躍有名になった。米国の繁栄から取り残されたラストベルト(さび付いた工業地帯)の「代弁者」。共和党の保守強硬派として知られる。 1984年、中西部オハイオ州生まれ。薬物依存症だった母親に代わり、祖母に育てられた。海兵隊を退役後にオハイオ州立大を卒業、エール大法科大学院を修了した。法律事務所、投資会社を経て、同州選出の上院議員に。トランプ前大統領を批判していたが、支持に転向した。 選挙戦では、「移民がペットを食べている」との根拠の乏しい情報を拡散。ハリス副大統領を「子がいない女」などと呼んでいたことも発覚し、批判を浴びた。40歳。(2024年11月5日) 写真は2024年11月4日、選挙集会で演説するバンス氏 【EPA時事】