ビニール傘の消費抑制に商機=持ち歩きできる商品拡充、シェアリングの動きも
年間1億3000万本の雨傘が消費される世界最大の傘消費国日本。このうち約8000万本を占めるビニール傘は、二酸化炭素の排出量で試算した環境負荷が1本当たりストロー200~300本に相当するとされる。メーカーやベンチャー企業は、大量消費の歯止めがビジネスチャンスになるとみて、新たな取り組みを始めている。
傘ブランド「ウォーターフロント」を手掛けるシューズセレクション(東京)は、2017年にビニール傘の減産に踏み切った。19年の生産量は17年比で68%減となる4万ダースにとどめ、減産分を穴埋めするため、折り畳み傘など持ち歩きやすい傘の品ぞろえを充実させている。
東京・自由が丘の直営店では、100グラムを切る超軽量の折り畳み傘など約1500種類を販売。「まずは傘を持ち歩く習慣を広めたい」(坂口淳一取締役)と、デザインに凝った商品などの拡充を進めている。
東京・渋谷などで注目され始めているのは、傘のシェアリングサービス「アイカサ」。傘をQRコードで管理しており、返却率は100%という。東京都内に350カ所(8月末時点)の貸し出し拠点を確保。通話アプリ「LINE(ライン)」でクレジットカードを登録し、スマホ決済で利用できる。1日70円でどこでも何回でも借りることが可能で、420円を支払えば1カ月使い放題という仕組みだ。
18年12月に「アイカサ」の運営を始めたベンチャー企業は「コンビニや駅に設置すればビニール傘を買う機会そのものを減らせる」とし、20年夏までに拠点数1000カ所への拡大を目指す。
稼働率を高めるため、効率的な傘の在庫本数や日傘の投入も検討。黒須健取締役は「シェア傘の利用率はまだ伸びしろがある」と期待している。(2019/10/26-07:15)
Curbing Use of Plastic Umbrellas Seen as Biz Chance in Japan
Umbrella makers and startups in Japan, the world's largest umbrella-consuming country, are beginning to look for business opportunities by proposing alternatives to the use of cheap, plastic umbrellas that people usually buy at convenience stores and other shops when caught in the rain.
People in Japan annually consume a total of 130 million umbrellas, including about 80 million plastic umbrellas. Each plastic umbrella is estimated to have an environmental impact equal to that of 200 to 300 plastic straws when measured by carbon dioxide emissions.
Shu's Selection Co., which produces Waterfront brand umbrellas, reduced output of cheap, plastic umbrellas in 2017. In 2019, the Tokyo-based company improved its lineup of collapsible and other umbrellas, while slashing production of plastic umbrellas by 68 pct from the 2017 level.
One of its stores located in the fashionable Tokyo district of Jiyugaoka offers about 1,500 umbrella products, including ultralight folding umbrellas that weigh less than 100 grams each.
"First of all, we hope to create the custom of carrying umbrellas," company executive Junichi Sakaguchi said.
最新ニュース
-
台湾監督、先発変更を謝罪=野球プレミア12
-
日本、1位で決勝進出=24日、連覇懸け台湾戦―野球プレミア12
-
日本勢、決勝進出ならず=バドミントン
-
窮地救った清水=野球プレミア12
-
野球プレミア12・監督談話
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕