太古火星の水、塩味だった=35億年前の水質解明-クレーター内、生命存在可能
太古の火星には水があったと推測されているが、金沢大と東京工業大などの研究チームは、米航空宇宙局(NASA)の火星探査車「キュリオシティ」のデータから、約35億年前の火星の水に含まれていた成分などを明らかにした。地球の海水の3分の1程度の塩分のほか、ミネラルなども含まれ、生命の存在も可能だという。論文は25日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。
金沢大の福士圭介准教授、東工大の関根康人教授らは、過去に湖があったとされる火星赤道付近のゲールクレーターの底部で、キュリオシティが採取した堆積物のデータに着目した。放射性廃棄物の地層処分研究で用いられる地下水の水質推定手法を応用して解析。スメクタイトと呼ばれる粘土鉱物のすき間に、周囲の水が含む成分の痕跡が残る性質を使い、約35億年前のクレーター湖の水質を復元した。
その結果、水は中性で、塩分は地球海水の3分の1程度で、「みそ汁やラーメンのスープくらい」(関根教授)。マグネシウムなどのミネラルも多く含まれ、生物がいた場合に利用できるエネルギーもあった。(2019/10/25-18:10)
Japan Team Finds Water in Ancient Mars Contained Salt
A Japanese research team has found that water that is believed to have existed on Mars 3.5 billion years ago contained salt and minerals, providing conditions suited to life.
The team has said it succeeded in restoring the conditions of water that is believed to have existed on Gale Crater near the equator 3.5 billion years ago by using data on sediments collected by the U.S. Mars probe Curiosity.
To analyze the data, the team, including Kanazawa University associate professor Keisuke Fukushi and Tokyo Institute of Technology Prof. Yasuhito Sekine, used a technique to estimate water content used in research into geological disposal of nuclear waste.
The analysis found that the ancient water on Mars had salt content whose concentration was about a third the level of seawater on Earth.
The ancient water was "as salty as miso soup and ramen noodle soup," Sekine said, adding that the water was also rich in minerals such as magnesium.
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