跡地活用、にぎわい創出が課題=築地から豊洲、市場移転1年-東京
日本の台所だった東京・旧築地市場(中央区)に代わり豊洲市場(江東区)がオープンしてから11日で1年を迎える。築地は跡地活用へ工事が進み、豊洲はにぎわい創出に向けた観光施設整備が控えている。2016年に初当選した小池百合子都知事は、豊洲市場の土壌汚染対策で安全・安心に懸念が残るとして移転を延期。当初予定より2年遅れるなど移転に至るまで混乱したが、現在は落ち着きを取り戻している。
築地市場跡地は施設の撤去作業が進んでいる。20年東京五輪・パラリンピックの選手村や競技会場に近い地の利を生かし、都などは期間中を含む来年6~9月に選手らを運ぶバス約830台、乗用車約1570台の車両基地として利用する計画。五輪後は、国際会議場と観光客を呼び込む大規模施設を建設する方針で、具体化はこれからだ。
豊洲市場に残された課題は、にぎわいをどう創出するか。移転延期が響き、温浴・宿泊施設が入る「千客万来施設」の整備が当初予定から遅れている。オープンは23年春ごろになる見通しで、それまでは仮設施設での飲食や物販、イベント開催などで一般客をつなぎ留めようとしている。
小池知事は就任後、移転延期をトップダウンで決め、この問題を通じてリーダーシップを発揮していることを印象付けていた。一方で、「築地は守る」として「食のテーマパーク」を市場跡地に造る考えを示したものの、その後、「卸売市場を整備することはない」と述べ、事実上撤回した経緯も。環境面での安全・安心を確実にするためとはいえ、「移転を2年も延期する必要があったかは疑問」(知事与党の都議)との声も残る。
就任直後と比べて最近では築地と豊洲に言及する機会は減ったが、小池知事は4日の記者会見で記者の質問に対し「豊洲市場が水産物流通の核として産地や生産者、取引参加者や消費者に支持される市場となるように取り組んでいくことが必要だ」と語った。(2019/10/06-07:09)
Tokyo Facing Task of Livening Up Toyosu Market One Year On
Tokyo's metropolitan government faces the task of livening up its major wholesale food market in Toyosu almost a year after its relocation from Tsukiji.
Friday will mark the first anniversary of the Toyosu market, which opened after a two-year delay decided by Tokyo Governor Yuriko Koike due to concerns about safety measures against contaminated soil at the Toyosu site.
At the site of the now-defunct Tsukiji market, work to remove facilities is progressing.
The place is close to the athletes' village and competition venues of the 2020 Tokyo Olympics and Paralympics. It will serve as a base for about 830 buses and 1,570 passenger vehicles to transport athletes and others between June and September that year.
After the games, the metropolitan government plans to build large-scale facilities to draw visitors, including an international conference centers. Details are yet to be worked out.
最新ニュース
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕