がん5年生存率64.1% 肺は男性、ぼうこうは女性低く―国立センター
国立がん研究センターは15日付で、2009~11年に診断された各地のがん患者約59万2000人の5年生存率が64.1%だったと発表した。06~08年に診断された患者に比べ2ポイント改善した。同じ部位のがんでも、性別によって生存率に差があることも分かった。
生存率はがん以外の死因の影響を除いて算出。男性は61.9%、女性は66.8%だった。肺がんの場合、男性が29.3%と、女性の46.6%を大幅に下回った。松田智大・全国がん登録室長は「男性の喫煙率の高さが影響しているとみられ、喫煙の影響を受けやすい扁平(へんぺい)上皮がんが多かった」と分析した。
一方、ぼうこうがんでは男性76.4%に対し、女性は62.9%。松田室長は「女性は進行してから発見される割合が大きい。(がんが原因の可能性がある)血尿があっても、月経の影響と考え受診していない可能性が考えられる」とした。
転移のない「限局」の状態で見つかる割合は44.1%(06~08年に比べ4.1ポイント増)だった。限局での生存率は92.4%(2ポイント増)。がんのできた臓器につながるリンパ節や、隣の臓器に広がった「領域浸潤」での生存率は58.1%(3ポイント増)、離れた臓器への転移などがある「遠隔転移」では15.7%(2.1ポイント増)と、いずれも改善した。早期発見や治療法改善の効果とみられるという。(2020/04/15-07:15)
Japan's Cancer Survival Rate Improves to 64.1 Pct
Japan's National Cancer Center said Wednesday that the five-year survival rate of people diagnosed with cancer in 2009 to 2011 was 64.1 pct.
The rate improved by 2 percentage points from that of patients diagnosed in 2006 to 2008.
The rate, which excludes deaths caused by noncancer factors, was 61.9 pct for men and 66.8 pct for women.
There was a large gap between the sexes in the survival rate for lung cancer, with only 29.3 pct of men surviving after five years and 46.6 pct of women staying alive after the same period.
"The high rate of male smokers is believed to affect the figure, and many male patients had squamous cell carcinoma, which can be easily triggered by smoking," Tomohiro Matsuda, the head of the office handling national cancer registries, said.
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