日本企業、カブス投手陣支援 動作解析の「ネクストベース」―米大リーグ
東京ドームでの開幕シリーズのため来日した米大リーグのカブスは、野球の動作解析やデータ分析を得意とする日本の「ネクストベース」(本社東京都)と投球動作分析(バイオメカニクス)のサポート契約を結んでいる。2~3月に中尾信一社長らがアリゾナ州のキャンプ地を訪れ、マイナーの投手およそ20人の投球フォームを解析した。
上級主席研究員を務める神事努・国学院大准教授によれば、バイオメカニクスについては米国が障害予防に重点を置いて研究してきたのに対し、日本は投球動作そのもののメカニズムに焦点を当ててきた。カブスが求めるのはけが防止で、中尾社長は「日本人の投球フォームにもヒントがあるのではないかと考えている」と話す。
一般的に日本の投手は、上体だけに頼らず下半身の力も生かした投球を目指す。全身を使うことができれば、理論上は肘など体の一部に負担が集中することを避けられる。日本で実績のあるネクストベースが持つ知見やデータはメジャー球団にとって魅力がある。
同社の動作解析は、指の爪や関節、手首など体の48カ所に反射材を張り、14台のカメラで撮影する。今回のキャンプでは力学に基づいた分析を経て、コーチ陣にフィードバックした。対象となったのはマイナーの選手で、今後の活用が期待される。
神事准教授は「けがを少なくして、パフォーマンスが上がってくれたらいい。僕らは指導する立場ではないが、カブスはデータを活用するコーチ、スタッフが充実している。うまく使ってくれるのでは」と期待を寄せている。(2025/03/17-13:33)

Japanese Company Helps Chicago Cubs with Pitching Form Analysis
The Chicago Cubs, currently in Japan for their 2025 opening series at Tokyo Dome, is analyzing players' pitching forms with support from Japan's Next Base Corp.
The Tokyo-based company, which has signed a support deal with the U.S. Major League Baseball team, has expertise in baseball motion and data analysis.
Between February and March, Next Base executives including CEO Shinichi Nakao visited the Cubs' training camp in Arizona and analyzed the pitching forms of about 20 hurlers with minor league contracts with the team.
In the field of biomechanics related to baseball, Japan has focused on analyzing the mechanism of pitching forms while the United States has put emphasis more on injury prevention, according to Tsutomu Jinji, executive director of Next Base and associate professor at Japan's Kokugakuin University.
The Cubs are keen to help the team's pitchers prevent injuries. There may be something to learn from Japanese hurlers' pitching forms, Nakao said.

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