パワハラ、陸将補を2階級降任 特別防衛監察、計245人処分―防衛省
防衛省は22日、陸上自衛隊の50代の男性陸将補が威圧的な言動で部下を休職に追い込んだとして、パワハラと認定し、2等陸佐に降任させる懲戒処分にしたと発表した。免職に次ぐ重い処分で、陸自での2階級降任は初めて。
元自衛官五ノ井里奈さんの性被害告発を機に実施した特別防衛監察で被害の申告があった。同省はこのパワハラ事案を含め計245人を処分したと明らかにした。
同省によると、特別防衛監察でのパワハラやセクハラなどの被害申告は1325件あり、うち247件の被害を認定し、今回207件で245人を処分した。内訳は免職2人、降任4人、停職67人、減給34人など。陸自が7割近い166人を占め、海自36人、空自26人などとなった。
降任された陸将補は2020年3月~22年12月、部隊で指導する際、「階級章外せ」などと威圧的な言動を繰り返した。5人が精神疾患を発症し、最長9カ月休職した。直属の部下だった1等陸佐も2人の休職に関与し、1階級降任となった。
調査に対し、陸将補は「部隊の能力向上のためだった」、1佐は「上司(陸将補)の要求に応えるためだった」などと釈明し、ともにパワハラとの認識はなかったという。
このほか、50代海将補が部下に長時間の指導や理不尽な指示をしたとして、減給6分の1(2カ月)の処分を受けた。
陸自で多数の処分者が出たことを受け、森下泰臣陸上幕僚長は「恥ずべき行為を根絶すべく指導を徹底し、再発防止に努める」としている。防衛省は残る40件の被害についても処分を審議中で、他に12件を調査している。1066件は事実関係が十分確認できず、嫌疑不十分とした。(2023/12/22-19:56)
GSDF Major Gen. Severely Punished for Power Harassment
A major general in his 50s at the Japanese Ground Self-Defense Force has been demoted by two ranks to lieutenant colonel for power harassment against subordinates, the Defense Ministry said Friday.
The punishment was the second heaviest after dismissal and the first two-rank demotion at the GSDF.
The incident was reported during a special inspection conducted after former SDF member Rina Gonoi went public about the sexual harassment she experienced in the SDF.
According to the ministry, a total of 247 power and sexual harassment cases were recognized out of 1,325 reports during the inspection. It punished a total of 245 people for 207 of the 247 cases. They include 166 GSDF members, 36 Maritime SDF members and 26 Air SDF members.
The ministry is also considering punishment for the remaining 40 cases while investigating 12 other cases.
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