岸田首相「卑劣な蛮行、断じて許せず」　閣僚と緊急協議、警備強化指示―安倍元首相銃撃

　岸田文雄首相は８日、自民党の安倍晋三元首相が銃撃を受けて亡くなったことを受け、「民主主義の根幹たる選挙中、卑劣な蛮行が行われた。断じて許せるものではない」と強い言葉で非難した。「一命を取り留めてほしいと祈っていた。誠に残念で言葉もない」と悼んだ。首相官邸で記者団の質問に答えた。
　１０日投開票の参院選遊説で山形県を訪れていた首相は急きょ東京に戻った。閣僚も帰京させ、今回の事態について官邸で緊急に協議。参院選について「自由で公正な選挙が安全に行われるよう徹底してほしい」と警備・警護の強化を指示し、「行政の停滞を招くことがないよう粛々と対応してほしい」と求めた。
　首相は選挙戦最終日となる９日も運動を続ける考えを強調。「自由で公正な選挙を絶対に守り抜かなければならない。決して暴力に屈するなどということはあってはならない」と述べた。
　安倍氏をめぐっては「当選同期であり、同僚議員として、また安倍内閣の一閣僚として、多くの時間を共にした良き友人だった」と振り返った。「この国を愛し、常に時代の一歩先を見通して、大きな実績を残された」とたたえた。
　首相は銃撃の一報後にも記者団の取材に応じ、時折涙をこらえるように言葉を発した。事件の背景などについて「まだ十分に把握できていない。警察の捜査をしっかり確認しなければならない」と指摘。「警備は最善を尽くしていたと信じたいが、いま一度しっかり実態を確認することが大事だ」とも語った。（2022/07/08-20:33）

Japanese Prime Minister Fumio Kishida said Friday that he condemns the shooting of former Prime Minister Shinzo Abe earlier in the day, and that he prays for his survival.
   "I heard he is in critical condition," Kishida told reporters at the prime minister's office. "I'm praying sincerely for his life to be saved."
   The shooting was "absolutely unacceptable" as a "cowardly criminal act during a campaign for an election, which is a cornerstone of democracy," Kishida stressed.
   "Earnest life-saving efforts are underway, so I shouldn't comment right now on the implications (of the incident) for politics," he added.
   Kishida said that the government has not yet figured out what was behind the incident, noting the need to wait and see police investigations.