九州北部から北陸が梅雨明け　６月中は初、前線が北上―２９日も猛暑警戒・気象庁

　気象庁は２８日、九州北部と四国、中国、近畿、北陸の各地方が梅雨明けしたとみられると発表した。１９５１年の統計開始以来、これらの地方の６月の梅雨明けは初めてで、最も早い。
　偏西風が蛇行して太平洋高気圧が張り出し、梅雨前線を北に押し上げたため、梅雨明けが早まった。
　東、西日本は２９日も晴れる所が多く、前橋市などで最高気温３９度、東京都心（千代田区）も３６度と３５度以上の猛暑日が予想される。気象庁と環境省は群馬県などに熱中症警戒アラートを発表した。
　各地方で過去最も早かった梅雨明けは、四国が６４年、九州北部が９４年で、それぞれ７月１日。北陸は２００１年７月２日、近畿と中国は７８年７月３日だった。
　北陸は平年と比べ２５日早く、九州北部と中国、近畿は２１日、四国は１９日早かった。昨年と比べると、四国が２１日、近畿が１９日、北陸が１６日、九州北部と中国が１５日、それぞれ早かった。
　梅雨期間も九州北部が１７日間、四国１５日間、中国と近畿１４日間で、北陸を除いて最も短くなった。ただ、梅雨明け日は速報値のため、９月に発表される確定値で見直される可能性がある。
　気象庁は２７日、関東甲信と東海、九州南部で梅雨明けしたとみられると発表。梅雨が続いているとみられるのは東北のみとなった。
　２８日は東、西日本で広く晴れて気温が上昇した。山梨県甲州市で最高気温３８．７度、岐阜県多治見市で３７．９度、埼玉県鳩山町で３７．３度を観測。東京都心も３５．１度で、４日連続の猛暑日となった。（2022/06/28-17:55）

The Japan Meteorological Agency said Tuesday that this year's rainy season appears to have ended in five more regions--northern Kyushu, Shikoku, Chugoku, Kinki and Hokuriku.
   For the five regions, this is the earliest end of the season since statistics were first compiled in 1951, and the first before July.
   The announcement came on top of the previous day's such declaration for Kanto-Koshin, which includes Tokyo, as well as Tokai and southern Kyushu. Tohoku is now the only region apparently remaining in the rainy season.
   The seasonal rainy front is believed to have been pushed to the north by a Pacific high-pressure system, due to the meandering westerlies.
   Previously, the earliest end of the rainy season was July 1 in Shikoku and northern Kyushu, logged in 1964 and 1994, respectively, July 2 in Hokuriku, in 2001, and July 3 in Kinki and Chugoku, both in 1978.