ＧＳＯＭＩＡ継続、韓国に要請　ヤング駐日米代理大使インタビュー

　ジョセフ・ヤング駐日米臨時代理大使が２０日、時事通信のインタビューに応じ、日韓軍事情報包括保護協定（ＧＳＯＭＩＡ）の期限切れを前に、米政府として韓国に引き続き協定継続を働き掛ける考えを示した。主なやりとりは次の通り。
　―ＧＳＯＭＩＡの失効回避が困難な情勢だ。
　ＧＳＯＭＩＡがあることで米日韓の効果的な調整、協議が可能となる。とりわけ、有事においてそう言える。失効した場合、ＧＳＯＭＩＡほど効率的ではない情報共有の体制に依存せざるを得なくなる。米国が情報の中間地点となって相手に伝えるということだ。
　有事が発生した際は、迅速に３者が同時にコミュニケーションを取ることが必要になる。ＧＳＯＭＩＡがあることでそれが実現される。数週間前の北朝鮮の短距離ミサイル発射時、ＧＳＯＭＩＡがあるがゆえに、日本と韓国、米国は瞬時にして情報を共有し、意思疎通を図ることができた。米国は引き続き韓国に対し、ＧＳＯＭＩＡを失効させないよう話している。
　―２０２１年度以降の在日米軍駐留経費の日本側負担（思いやり予算）について、日米交渉は難航が予想される。
　トランプ米大統領が指摘したように、米国としては安全保障上の責任について同盟パートナーに公正な、相応の分担をお願いすることになる。前回交渉時と比べても、東アジアの安保状況はかなり厳しくなってきた。複雑化した安保環境の中で、双方がより多くのリソース（資産）を投入することで新たなリスクに対応できるようにしたい。
　―トランプ政権が現状の約４．５倍の負担を要求したとの報道もある。
　まだ交渉が始まってもいないので、ここで言及することはできない。
　―日本政府が検討する自衛隊の中東派遣については。
　歓迎する。日本が派遣を決断した暁には（日米で）情報共有の方法について協議できると思う。（2019/11/21-07:07）

Joseph Young, charge d'affaires ad interim at the U.S. embassy in Japan, said Wednesday that Washington will continue to call on South Korea to renew its military information-sharing pact with Japan, which is set to expire soon following Seoul's decision in August to scrap it.
   The bilateral General Security of Military Information Agreement, or GSOMIA, allows effective coordination and discussions among the United States, Japan and South Korea, especially in the event of emergencies, Young said in an interview with Jiji Press.
   Once the pact runs out, the United States will work as a liaison between the two East Asian nations to help them share information, but the method is not as effective as the GSOMIA, he said. The pact is set to expire at midnight Friday (3 p.m. GMT).
   The three allies would need to get in contact with one another swiftly and simultaneously in case an emergency occurs, Young said, noting that the pact enabled them to instantly share information and communicate with one another when North Korea fired a short-range missile weeks ago.
   Young said Washington is talking with Seoul to prevent the pact from lapsing.