2021.07.25 07:05Nation

「隠れた逸品探します」 リモート商談、信金が仲介―大手百貨店も注目

 新型コロナウイルス禍で販路を失った地方の特産物を、全国の信用金庫が仲介役となって大手百貨店などに紹介するリモート方式の商談会が盛況だ。地域と密着した信金ならではの取引先は、「地方の隠れた逸品」を探し求める百貨店のバイヤーにとっても魅力的。コロナ禍で対面営業活動が制限される中、新しい商材探しの手段として注目を集めている。
 「今まで取り扱っていない商品に出会える機会だ」。羽田空港にほど近い羽田イノベーションシティ(東京)で7月中旬に行われた商談会。参加した大手百貨店のバイヤーは、大手銀行などとの取引とは異なる商品に満足げだった。
 リモート商談会は、城南信用金庫(同)が全国249の信金などでつくる「よい仕事おこしネットワーク」に呼び掛け、昨年7月から定期的に開催。19回目となる今回は、、通販サイトを手掛けるテルウェル東日本(同)の3社がバイヤーとして参加した。
 商談は、信金の取引先である全国333社から寄せられた711件の申し込みのうち、書類選考を通過した84件で行われた。バイヤーは事前に送られてきた商品の現物を確認しながら、大画面のモニター越しに生産者らとやりとり。どら焼きや贈答用の豚肉など68件の成約につながった。
 三越伊勢丹の担当者は「大企業はすでに付き合いがある。メガバンクや地方銀行ではなく、信金と組むことで新たな事業者と知り合える」と、参加した狙いを語る。群馬県で煎餅などを製造・販売する田村製菓(安中市)の田村光三社長は「商品を磨き上げる貴重な機会。1日に数社から話を聞ける」と笑みを見せた。
 生産者、バイヤーとも参加費無料という点も特長。城南信金の川本恭治理事長は「地域に支持されなければ地域金融機関は生き残れない。われわれの仕事はつなぐことであり、地域の事業者の役に立ちたい」と強調した。(2021/07/25-07:05)

2021.07.25 07:05Nation

Shinkin Banks Promoting Local Specialties in Japan


Shinkin banks across Japan hold remote business conferences to match retail buyers with sellers of local specialties that have lost sales channels amid the novel coronavirus crisis.
   Shinkin banks, a type of regional lenders, have many clients that sell local specialties, while department store and other buyers hunt for superb specialties in rural areas that are not widely known yet.
   Remote conferences are attracting attention as a good way for buyers to find new products amid restrictions on face-to-face sales activities due to the coronavirus.
   "This is a good opportunity to come across products we haven't handled so far," said a buyer of a major department store chain who attended a remote business conference held in mid-July at the Haneda Innovation City business complex, close to Tokyo International Airport.
   The buyer was satisfied with lineups that were different from those proposed through major banks.

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