製造業、脱炭素へ投資 洋上風力で新工場、国内初
2050年に二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの実質的排出ゼロを目指す政府方針を受け、製造業が脱炭素に向けた設備投資を進めている。JFEエンジニアリングは20日、国内で初となる洋上風力発電の基礎部分を製造する新工場を、岡山県に建設すると発表。政府が40年までに洋上風力の発電能力を3000万~4500万キロワットへ高める目標を掲げる中、需要の取り込みを図る。
JFEエンジの新工場は、グループ会社のJFEスチール西日本製鉄所福山地区の敷地内(岡山県笠岡市)に整備。組立工場の設備増強も合わせた投資額は400億円で、24年の生産開始を目指す。
東芝も20~22年度の3年間で、洋上風力を中心とする再生可能エネルギー分野に1600億円を投資。米ゼネラル・エレクトリック(GE)と組み、秋田県や千葉県沖の洋上風力開発計画への参加を目指す。
脱炭素では、電気自動車(EV)の普及拡大も見込まれる。東芝はリチウムイオン電池の生産強化に向け、162億円を投じて横浜事業所(横浜市)内に新工場を建設。今年9月にも生産を開始する。住友金属鉱山は470億円を投資し、愛媛県新居浜市の新工場整備など、車載電池用電極の増産を進める。
素材メーカーではこのほか、信越化学工業も群馬事業所(群馬県安中市)の設備拡充に100億円を投資。省エネルギーや軽量化した樹脂製品の供給能力を増強し、脱炭素に貢献する方針だ。(2021/07/21-07:13)
Japanese Makers Boosting Decarbonization Investments
Japanese manufacturers are accelerating their decarbonization investments as the government aims to reduce the country's greenhouse gas emissions effectively to zero by 2050.
On Tuesday, JFE Engineering Corp. announced a plan to build a plant to make base structures for offshore wind turbines in Kasaoka, Okayama Prefecture, western Japan.
The new plant, the first of its kind in the country, will be built on the premises of the West Japan Works of affiliate JFE Steel Corp., with production slated to start in 2024.
Total investments will reach 40 billion yen, including costs to expand an assembly factory.
The move came after the government set out a target of raising the country's offshore wind power capacity to 30 million to 45 million kilowatts by 2040.
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