「稼ぎ時なのに」飲食店ため息 宣言延長、効果懐疑も
緊急事態宣言が再延長される首都圏の4都県では5日、解除を期待していた飲食店関係者らから「経費ばかりかさむ」「稼ぎ時なのに」と嘆きが漏れた。「このまま続けて意味があるのか」と、効果に懐疑的な声も聞かれた。
感染者数減少の鈍化が目立つ千葉県。千葉市の繁華街にある焼き鳥店「浪花屋鳥造」の松山響マネジャー(49)は、「歓送迎会の多い稼ぎ時なのに。この時期にこんなに客がいないのは初めて」とうなだれた。「お好み焼きぎおん」の清水亨店長(46)は「早く通常営業したいが、感染がそこまで減っておらず、仕方ない」と割り切った。
レンタルおしぼりを扱う「FSX」(東京都国立市)の犬塚勉専務(54)は「まだ続くのか」とため息。時短や休業中の飲食店から解除を見込んだ注文が入り、工場を再稼働して準備していたという。「無駄な経費ばかりかさみ、うんざりだ。われわれの業界は補償も決まらない。場当たりではなく見通しを示してほしい」と要望した。
今が最盛期のイチゴ狩り。神奈川県伊勢原市の「川島いちご園」の栽培管理者川島一彦さん(58)は、「暖かいからイチゴがどんどん実る。この時期にお客さんが戻らないのは厳しい」と落胆した。人数制限をして営業するが客足は例年の5分の1といい、再び来園者でにぎわう日を待ち望んだ。
JR新橋駅前では、延長を容認しながら、効果には冷ややかな意見も目立った。東京都港区の無職肥田保津江さん(73)は「仕方ないが、緩んでいる人も多い。みんなが守らないと」と危惧。江戸川区の介護職の男性(45)は「宣言下でも会食する人はする。延長しても状況は変わらない」と断じた。練馬区の自営業の男性(26)は「解除したらまた増えてしまうので賛成。さらに強い対応で減らしてから解除すべきだ」と訴えた。(2021/03/05-20:35)
Restaurant Industry Dismayed by State of Emergency Extension
Operators of restaurants and bars as well as their trading partners in the Tokyo metropolitan area drooped their heads with disappointment when they knew the current coronavirus state of emergency would be extended by two weeks from Sunday.
Many complained that the extension was a blow to their businesses and expressed doubt over the effectiveness of the emergency measure in Tokyo and three neighboring prefectures of Chiba, Kanagawa and Saitama.
"Business is usually booming around this time thanks to farewell and welcome parties," said Kyo Matsuyama, the 49-year-old manager of "Naniwaya Torizo" yakitori bar in the city of Chiba. "It is the first time that we have seen so few customers in this season."
"We want to operate normally as soon as possible, but coronavirus cases haven't declined much and it can't be helped," said Toru Shimizu, 46, chief of "Okonomiyaki Gion" savory Japanese pancake restaurant.
"Ah, it (the state of emergency) will go on and on," Tsutomu Inuzuka, 54, senior managing director of wet towel rental firm FSX Inc., said sadly.
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