火の粉散らす世界遺産=住民ぼうぜん「涙止まらない」-首里城炎上
沖縄県民にとって掛け替えのない存在である世界遺産・首里城の正殿などが31日全焼した。「大変なこと」「あって当たり前だった」。火の粉を散らして煙を上げ、すすの臭いを漂わせる姿に、付近の住民はぼうぜんと立ちすくむしかなかった。
近くに住む大学院生の坂元蘭さん(24)は、「サイレンの音で気付いて眺めていたら、30分後に突然煙が上がって、大変なことだと思った」と振り返る。
様子を見に来た会社員の女性(50)は「午前2時半ごろサイレンの数の多さに気付いた。首里城は絶景で、あって当たり前のものだったので、あまりに衝撃が大きすぎて、涙が止まらない」とうつむいた。
サイレンの音で起きたという金城珍源さん(68)は「『避難してください』と呼び掛けがあったので出てきた。沖縄の人にとって大事なものなので、こういうことになって悲しい」と嘆いた。
首里城の改修工事を請け負っていたという漆職人の諸見由則さん(59)は「十数年かけて外壁などに漆を塗り終わったと思ったら、全部焼けてしまった。せっかくきれいにしたのに、また一からやり直しだ」と肩を落とした。
首里城から約2キロの距離に住む那覇市の公務員女性(47)は、午前4時ごろに防災無線でたたき起こされた。ベランダから見ると、空が真っ赤になっていたという。「火の粉はここまで飛んできていないが、近くの人は大丈夫だろうか」と不安そうに話した。(2019/10/31-07:33)
Okinawa Residents Aghast at Burning Shurijo Castle
Local residents watched aghast as a blaze was destroying the Shurijo Castle, a UNESCO World Heritage site, in Naha, Okinawa Prefecture, early Thursday morning.
"I started to watch after I heard the sound of a siren," Ran Sakamoto, a 24 year-old graduate school student living nearby, said. "Thirty minutes later, smoke suddenly rose, and I realized this was a huge deal."
A 50-year-old corporate worker came to examine the situation after hearing many sirens around 2:30 a.m. (5:30 p.m. Wednesday GMT).
"The Shurijo Castle was spectacular to view, and it was always there," she said. "It's so shocking. I can't stop my tears."
"I came out because I was advised to evacuate," Chingen Kinjo, 68, said, adding that the castle "is important for people in Okinawa. I am sad."



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