万博開幕、観光需要拡大に期待=訪日客、来場者の1割に

13日に開幕した大阪・関西万博は、万博会場のある大阪市だけではなく、その周辺地域でも観光需要の拡大が期待されている。来場者数の1割超は訪日客が占める見込みで、旅行・運輸業界は旺盛な需要を取り込もうとサービスや関連企画を充実させる構えだ。
政府は約2820万人の来場者数を想定し、そのうち1割超となる約350万人が海外からの来場者だ。開幕した時点では様子見ムードもあるものの、業界からは「今後の動きに期待している」(全日本空輸)との声が上がる。
JR東海は、10月中旬までの開催期間中の週末などに、首都圏発の東海道新幹線「のぞみ」を午前6時台に1本増発し、1時間に最大14本運行する。丹羽俊介社長は11日の定例記者会見で、「移動を支える」と強調した。新大阪駅では、外国人向けの案内係も増やした。また、会員制ネット予約サービス「EXサービス」を通じて、新幹線と大阪観光が一体となった旅行商品なども展開する。
高速バス大手のWILLER EXPRESS(ウィラーエクスプレス)は、関東―関西間の1往復を会場の人工島「夢洲」(大阪市)に乗り入れた。背もたれを倒しやすい座席はシェード付きで半個室のように使える仕様のため、夜に出発して朝に到着すれば「ホテル代わりに利用できる」(同社)とアピールする。
大阪の街巡りや食なども楽しんでもらいたいとの思いもにじむ。星野リゾートが手掛けるホテル「OMO7大阪」(大阪市)は、サポートデスクを設けて宿泊客らに万博の楽しみ方などを案内する。旅行会社のクラブツーリズムは、大阪観光大学で観光ビジネスなどを学ぶ学生らが、旅行者が会場に移動する際のサポート役を務めつつ、地元情報なども紹介する旅行商品を販売。学生には留学生もいるため、「国際交流の機会にもつながる」(同社)という。
ただ、「万博に限らず、大阪を含む関西方面への旅行は昨年よりも大幅に増加している」(JTB)ことから、訪日客に人気の主要観光地などでのオーバーツーリズム(観光公害)も懸念される。日本航空とJTBは、万博を目当てに関西を訪れる訪日客を対象に、歴史や伝統文化に触れる体験型のツアーを打ち出す。伊丹空港を発着する地方路線を利用して、東北や九州など各地への誘客につなげていきたい考えだ。
[時事通信社]


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