大阪・関西万博スタート=「いのち」テーマに半年間―158カ国・地域が参加

大阪・関西万博が13日、大阪市の人工島「夢洲」で開幕した。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、10月13日まで184日間の会期が始まった。国内の万博では過去最多となる158カ国・地域が参加し、医療、科学などの最新技術や独自の文化を発信する。世界の分断への懸念が高まる中、政府は万博を通じ、次世代に平和や協調のメッセージを伝えたい考えだ。
大規模な万博が国内で開催されるのは2005年の愛知万博以来で、大阪では1970年以来55年ぶり2回目。
午前9時の開場に先立ち、東側の入場ゲートでは、日本国際博覧会協会の十倉雅和会長(経団連会長)らが出席して開幕式典が行われた。十倉氏は式典後、記者団に「コロナ禍を越えて初めての国際万博だ。各国が一堂に会して、命に向き合う万博にしたい」と語った。
会場は四方が海に囲まれ、主なアクセス方法は地下鉄大阪メトロ中央線か、周辺の専用駐車場で自家用車を降りてシャトルバスに乗り換える「パークアンドライド(P&R)」、主要駅からのシャトルバスに限られる。初日は事前にオンライン予約した約14万人が来場する見込み。早朝から多くの人が訪れ、ゲート前には長蛇の列ができており、混雑の緩和が今後の大きな課題だ。
建設の遅れが問題となっていた海外パビリオンでは、中国やフランスなどが相次いで開館式典を開いた。一方、インドやネパールなど5館は準備が間に合わず、当面閉館となった。ポーランドなど3館も開館式典のため、終日閉館された。
前売り入場券は11日までに約934万枚を販売。修学旅行などの予約分を含めると1100万枚超となったが、目標の1400万枚には届かなかった。協会は閉幕までに2300万枚の売り上げを目指す。
◇大阪・関西万博を巡る主な動き
2014年 8月 地域政党「大阪維新の会」が25年万博誘致を提言
9月 松井一郎大阪府知事(当時)が万博誘致表明
17年 4月 政府が万博の大阪誘致を閣議了解
18年11月 25年万博開催地が大阪に決定
20年12月 会場建設費、1250億円から1850億円に増額
21年10月 コロナ禍のため1年遅れでドバイ万博開幕
22年 3月 ドバイ万博閉幕
7月 公式キャラクターの愛称が「ミャクミャク」に
23年 4月 大阪市の人工島「夢洲」で起工式
7月 海外パビリオンの整備遅れが顕在化
11月 会場建設費、2度目の上振れで2350億円に
前売り券の販売開始
24年 2月 運営費も当初計画の1.4倍の1160億円に増額決定
3月 工事中の会場でメタンガスによる爆発事故発生
9月 政府が日本館で「火星の石」を展示すると公表
25年 1月 最寄り駅の大阪メトロ中央線夢洲駅が開業
2月 前売り券の販売不振で当日券の導入決定
3月 大屋根リングが世界最大木造建築物としてギネス記録に認定
4月12日 大阪・関西万博開会式
13日 大阪・関西万博開幕
7月 3日 日本文化を発信する「ジャパンデー」開催へ
10月13日 大阪・関西万博閉幕へ
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