安全確保、混乱回避が課題=台湾有事の避難計画
台湾有事を念頭に置いた政府の避難計画の最大の課題は住民らの安全を確保しつつ、速やかに輸送できるかだ。沖縄県・先島諸島から1日当たり2万人を6日間で輸送する前例のない作戦。混乱を避けるためにも、国、自治体、民間企業、住民らの事前準備や協力が必要となる。
林芳正官房長官は27日の記者会見で、計画について「特定の有事を想定したものではない」と述べたものの、中国が台湾に侵攻する「台湾有事」への警戒感を政府が高めているのは明らか。林氏は「万が一の事態の際には、迅速に住民避難を行うことにより、住民の安全を確保することが重要だ」と語った。
輸送には自衛隊や海上保安庁の船舶、民間のフェリーや航空機を活用する。避難対象となる5市町村のうち、人口が最多の宮古島市(約5万5700人)からは福岡、熊本、宮崎、鹿児島の4県に、多良間村(約1100人)からは熊本県に移る計画。鹿児島空港から貸し切りバスなどを使って避難施設のホテルや旅館に向かう。
石垣市(約5万100人)の住民は山口、福岡、大分の3県、竹富町(約4200人)は長崎県、与那国町(約1700人)は佐賀県が避難先となる。いずれも福岡空港から新幹線や貸し切りバスなどで避難施設に移動する。
与那国島は台湾から約110キロと近い。中国軍は2022年8月、米下院議長(当時)の訪台に強く反発し、台湾を包囲した大規模演習を実施。弾道ミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)内に着弾した。避難の優先順位や実際のルートなども課題となる。
内閣官房によると、船舶を使った移動は、竹富町など一部を除き、高齢者や障害者ら要配慮者が対象となる見込みだ。
避難が長期間となることも予想され、地域のコミュニティー維持にも配慮する方針だ。避難先のホテルや旅館では、家族や地域住民同士がなるべく近くで生活できるよう、エリア内の宿泊施設事業者とも連携して部屋を割り振るなどの対応を取る。
受け入れ先は、空港からの距離も考慮して選んだ。与那国町の住民は佐賀市と佐賀県鳥栖市に、竹富町の住民は長崎市、長崎県諫早、大村両市に移るなど、避難先を近隣自治体に集約した。
[時事通信社]
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