弁護団、被害抑止に期待=「財産隠しの危険性」懸念も―旧統一教会解散命令

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への解散命令について、被害対策弁護団の阿部克臣弁護士は「社会的評価の低下や活動の縮小で、被害抑止につながる」と期待を示す一方、教団による財産隠しを懸念する。
教団は即時抗告する方針だが、高裁でも解散命令が出されれば、その時点で命令の効力が発生し、清算手続きに移行する。阿部氏は「清算手続きが現実味を帯びる中で、財産隠しの危険が高まる」と述べ、財産をあらかじめ保全できるような法律をつくるべきだとの考えを示した。
清算手続きについても、宗教法人法の規定が不十分で教団の協力なしには進められないと指摘。「清算人の権限を強化するなどしないと、手続きが円滑に進まないのではないか」と危惧する。
教団を巡っては、親が信者の「宗教2世」を中心に精神的被害の訴えもある。阿部氏は「財産的な被害と異なり、法律をつくれば解決するというものではない」と強調。「幼い頃に育児放棄に遭ったり、大人になって社会に適応できなかったりするなど、年代によって苦しみが違う」と述べ、それぞれに応じた支援が必要だと主張する。
政府は2024年1月の関係閣僚会議で、宗教2世の子ども・若者に対する支援として、スクールカウンセラーの拡充やSNSを活用した相談体制の整備といった対策を打ち出した。
こうした対応について、阿部氏は「一定の評価はできる」としつつ、「まだまだ取り組みが足りない。複合的、継続的な支援が必要だ」と話した。
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