打順組み替えピタリ=健大高崎、鮮やか先制攻撃―高校野球

監督が選手にメッセージを伝える手段は幾通りもあるが、最も打者の心に響くのは打順だろう。春連覇を狙う健大高崎の青柳監督は、初戦で凡退が続いた5番杉山と、7番で殊勲打を放った栗原を入れ替えた。
一回に4点を奪った先制劇。主役を演じたのはこの2人だった。
単打と犠打、死球も絡んでつくった1死満塁。左打席に入った栗原は追い込まれてからしぶとく右中間に落とし、走者2人が生還。なお続く好機で杉山が左翼線に運び、2点を加えた。2人はいずれも低めの変化球を狙った。今大会初登板だった相手投手の特徴をしっかり頭に入れていた。
初戦の明徳義塾戦で活躍した栗原が「前回の試合で打って上げてもらえた。その思いに応えられた」と言えば、逆に降格の形となった杉山は「初戦のふがいなさを絶対に取り返すという気持ちだった」。打順に込めた監督の思いが、それぞれの発奮材料となった。
もともと、打順を固定しない青柳監督。次戦のオーダーについては「ちょっと考えたいと思う」。期待を込めた打者がそろってアピールし、上機嫌な笑みを浮かべた。
[時事通信社]

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