2025-03-20 17:45スポーツ

臨機応変の投手リレー=山梨学院、刺激し合い力投―高校野球

力投する山梨学院先発の津島=20日、甲子園
力投する山梨学院先発の津島=20日、甲子園

 意表を突くような臨機応変の投手リレーで、山梨学院は天理を相手に最少失点に抑えた。
 昨秋は4イニング余りの登板にとどまっていた津島が先発。8強入りした昨春の甲子園で先発した経験を買われた左腕は「初戦が一番大事。自分が試合をつくる」。120キロ台の直球と変化球で打者を惑わせ、三回途中で2年生の藤田にマウンドを譲った。
 立ち上がりが不安定な傾向がある藤田は2死二、三塁から連続死球を与え、先制を許した。動揺してもおかしくない場面で「周りを信じて切り替えた」。8番金本を直球で空振り三振に仕留めると、直後に味方が逆転。尻上がりの力投を見せ、九回にピンチを招いたものの、後を受けた板東が試合を締めた。
 采配が当たった吉田監督は「先方からしたら奇襲だが、生徒の特徴を知る私としては安全策」。投手陣の層は厚く、継投策は多彩だ。藤田が「練習に向き合う姿勢などは、学ぶところばかり」と言うように、選手間で刺激し合っている。
 この日の投手陣に監督は「自分の思うようなボールが投げられなかった」と辛口評価を下したが、期待の裏返しか。2023年選抜の優勝校が3年連続で初戦を突破。肌寒さの残る甲子園に熱気をもたらしそうだ。 
[時事通信社]

力投する山梨学院2番手の藤田=20日、甲子園
力投する山梨学院2番手の藤田=20日、甲子園

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