広告市場、CM中止で異変=番組制作にも影響―フジ問題

元タレント中居正広さんの女性トラブルでフジテレビの対応に不備があった問題を受け、スポンサーの大半がCMを取りやめてから1カ月がたった。最大の収入源を失ったフジでは、大型番組の放送見送りが決まるなど影響が拡大。同社から引き揚げたCM放映料の一部は他の民放やネットに流れ、広告市場を揺さぶっている。
「番組終了が倒産につながるケースも想定される」。番組制作会社の業界団体「全日本テレビ番組製作社連盟(ATP)」はフジに提出した1月30日付の要望書でそう指摘。今回の問題で制作会社に不利益が及ばないよう配慮を求めた。
フジの清水賢治社長も「真摯(しんし)に対応する」と回答していたが、その後に毎年夏に放送している大型番組「FNS27時間テレビ」の今年の放送見送りが明らかになり、影響が懸念されている。
スポンサーからフジに対し、CMの差し止め要請が相次いだのは1月中旬以降。その数は同月末までに311社に膨らみ、フジは2024年度で200億円以上の広告収入を逃す見通しとなった。2月の契約社数は25日時点で72社にとどまり、例年の400社超に遠く及ばない。広告収入は前年同月を9割下回る水準に落ち込んでいる。
一方のスポンサー側は、CM中止で浮いた広告費を他局に振り向けた。ただ、テレビ朝日の橋本昇取締役は今月25日の記者会見で、CM枠が逼迫(ひっぱく)していると指摘。フジの分を「そのまま受けられるような状況になかった」と説明した。
受け皿となったのはネットだ。LINEヤフーは出稿の問い合わせが多くの広告主から来ているとして「大きな動きが起き始めている」(池端由基上級執行役員)と受け止めている。テレビがネットに広告を奪われる傾向が強まりかねない情勢だ。
[時事通信社]
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