イチローさんのレガシー、次世代に=日系のクワン「自信もらった」―米野球殿堂

【ニューヨーク時事】米野球殿堂入りを果たしたイチローさんは、後に続く日本選手だけでなくアジア系米国人選手にも大きな影響を与えた。日系の母を持つガーディアンズのスティーブン・クワン外野手(27)がインタビューに応じ、「イチローを見て育ったアジア系選手は多い。彼の功績は次世代に受け継がれている」と語った。
山形市出身で米国に移り住んだ祖母の家で、イチローさんのプレーを見ながら育った。「(当時の大リーグは)白人やヒスパニック系が多く活躍していたが、アジア系はいなかった。体が大きくないイチローは自分と似ていて夢中になった」と思い起こす。「彼は米国でクールな存在だった。アジア系は米国でそんな扱いを受けることは少なかったから、とても印象的だった」という。
子供の頃は打撃フォームをまねした。マイナー時代には、コーチからイチローさんをお手本に送球動作を修正するよう助言されたことも。「足の運びがシンプルで効率的。体が大きくない彼が強肩である理由が分かった。改善後は強い返球ができるようになった」
クワンは2022年にメジャーデビュー。守備の名手を表彰するゴールドグラブ賞に3年連続で選ばれており、身長170センチ台の小柄な体格ながら走攻守そろう特長はイチローさんに似る。「プレースタイルを変えなかったイチローから、自分を貫くことの大切さを学んだ。コンタクトヒッターでも成功できるという自信をもらった」。憧れのヒーローに自分を重ね、励みにしてきた。
パワー全盛の時代に、バットコントロールの巧みさや質の高い守備、走塁で球史に名を刻んだイチローさん。鮮やかなプレーと野球に向かう姿勢は、後進に確かに伝わっている。
[時事通信社]

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