大統領、弾劾審判出席見送り=「安全上の問題」理由に―韓国
【ソウル時事】韓国の尹錫悦大統領弁護団は12日、ソウルの憲法裁判所で14日に開かれる予定の弾劾審判の初弁論に尹氏が出席しないと明らかにした。高官犯罪捜査庁(高捜庁)と警察などによる合同捜査本部が内乱容疑で尹大統領の拘束令状を取得しているため、「安全上の問題」があることを理由としている。
憲法裁は、「非常戒厳」宣言を巡って国会に弾劾訴追された尹大統領の罷免が妥当かを判断する審判を14日に開始する。尹大統領が出席しなければ初弁論は審理を行わず終了。本格的な審理は16日の第2回弁論以降に持ち越される見通し。この日も欠席すれば、代理人出席の下で審理が進められる。
韓国メディアによると、弁護団の尹甲根弁護士は「高捜庁と警察が不法で無効な令状の執行を試みようとしており、(大統領の)身辺の安全が憂慮される」と指摘。「安全と警護の問題が解決されればいつでも出席する」と説明した。
聯合ニュースは、憲法裁が2月末~3月中旬に弁論を終了し、3月中旬~同月末に決定を出すという法曹界の見通しを伝えている。ただ、尹大統領側はより長期の審理を要求しており延びる可能性もある。在籍判事8人中6人が賛成した場合に尹大統領は罷免される。
2004年に盧武鉉大統領(当時)、16年に朴槿恵大統領(同)が弾劾訴追されたが、いずれも本人は弾劾審判に出席しなかった。
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