円急伸、一時149円台半ば=日銀利上げ観測、1カ月ぶり水準―東京市場
29日の東京外国為替市場で、円相場が一時1ドル=149円台半ばに急伸した。10月下旬以来、約1カ月ぶりの円高水準。日銀の利上げ観測が強まり、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りが加速した。午後5時現在は150円00~01銭と前日比1円72銭の円高・ドル安。
29日午前に発表された11月の東京都区部消費者物価指数の伸び率が市場の予想を上回ったことを受け、市場では日銀が12月に利上げに踏み切るとの見方が強まった。
一方、トランプ次期米大統領の財政拡張的な政策がインフレ高進を招き、金利が高止まりすることへの警戒感から進行した円安・ドル高は11月中旬をピークに一巡。次期米財務長官に財政規律を重視するとみられるベッセント氏が指名されたことで、円を買い戻す動きにつながった。
市場では「トランプ政権が発足しても高インフレにつながらないとの見方から、投機筋が円売りポジションを急速に巻き戻した」(銀行系証券)との声が聞かれた。
[時事通信社]
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