金属労協、ベア1万2000円以上要求へ=過去最高水準―25年春闘
自動車や電機メーカーなどの産業別労働組合で構成する金属労協が、2025年春闘で基本給を底上げするベースアップ(ベア)の統一要求水準を月額1万2000円以上とする方針を固めたことが27日、分かった。ベア額を明示する現行の要求方式となった1998年以降で最高額。ベア月1万円以上を求めた24年春闘に続き、大幅賃上げを要求することで勢いを持続させたい考えだ。
12月3日に開く協議委員会で正式決定する。金属労協は自動車総連、電機連合、基幹労連、ものづくり産業労働組合(JAM)、全電線の五つの産別組織で構成され、組合員数は計約200万人に上る。
連合は25年春闘で、ベアと定期昇給を合わせた賃上げ要求水準を全体で「5%以上」とした。政府は春闘での賃上げ実現に向け、労働界、経済界代表による「政労使会議」を26日に開催。石破茂首相は物価高を超える賃上げの実現を政権の重要課題に据えている。
近年の春闘では高水準の賃上げを達成してきたものの、物価変動を反映させた実質賃金は低迷が続く。金属労協は、物価上昇が家計を圧迫している現状を踏まえ、さらに要求額を引き上げる必要があると判断したもようだ。
[時事通信社]
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