1.3億円を架空請求か=背任容疑で元建設会社部長逮捕―警視庁
下請け業者に架空の工事費を請求させ、勤務先に損害を与えたとして、警視庁捜査2課は20日、背任容疑で、建設会社「東興ジオテック」(東京都中央区)の元広島CE支店工事部担当部長、山本佳則容疑者(50)=福岡市西区姪浜駅南=を逮捕した。認否は明らかにしていない。
同課によると、架空請求は2022年1月までの約5年間で約60回、計約1億3000万円に上るという。同容疑者がこのうち約6000万円をキャバクラやオンラインゲームなどに使ったとみて調べる。
逮捕容疑は20年1月~21年9月ごろ、下請け業者らに架空の工事代金計約1800万円を請求させ、東興ジオテックに損害を与えた疑い。
山本容疑者は当時、工事全体を統括する責任者だった。複数の下請け業者に対し、「仕事を取るための接待費が会社から出ない」などと言って、資材調達や人件費名目で、架空の請求書を作成するように指示。東興ジオテックに提出させ、同社から支払われた金を業者側と山分けしていた。
同社側によると、山本容疑者が22年4月、上司に不正を申告して発覚した。同社は同年8月に同容疑者を懲戒解雇し、23年2月に刑事告訴していた。
同課は架空請求に関与したとして、一部の下請け業者についても任意で調べを進める。
[時事通信社]
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