2024-11-18 20:23

フジモト米教授に本田賞=「光干渉断層撮影」開発、医療貢献

 本田財団は18日、東京都内で第45回本田賞の贈呈式を開き、「光干渉断層撮影(OCT)」を開発したジェームズ・フジモト米マサチューセッツ工科大(MIT)教授(67)に賞状やメダルを授与した。OCTは主に目の網膜検査に使われ、緑内障や加齢黄斑変性、糖尿病網膜症などの診断に役立っている。
 OCTは近赤外光を分割して片方を参照光とし、もう片方を人体組織に照射して、返ってきた光を参照光と重ね合わせる方法により、内部構造をCT(コンピューター断層撮影)のように観察できる。CTはX線を使うが、近赤外線は人体に無害で、簡単に診断できる。 
 フジモト教授は1957年米イリノイ州生まれ。MITで80年代にOCT開発につながる研究を始め、96年に眼科検査装置を実用化した。贈呈式後の講演では、心臓の動脈内部を観察して心筋梗塞の診療を行うなど、用途が広がっていることを説明した。
[時事通信社]

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