過去最多、7人が出馬表明=兵庫知事選告示まで1週間
兵庫県の斎藤元彦前知事(46)の失職に伴う知事選(31日告示、11月17日投開票)の告示まで1週間に迫った。これまで7人が立候補を表明しており、過去最多となる見通し。斎藤氏のパワハラなどを巡る告発文書問題の余波が続く中、どの候補者が県政運営を担うのか注目される。
県議会は9月、斎藤氏への不信任決議を全会一致で可決。これを受け、同氏が失職を選んだため、出直し知事選の実施が決まった。斎藤氏は「改革を続ける」として再出馬を表明し、各党も独自候補の選定を始めた。
斎藤氏は連日、街頭でのおわび行脚を行う一方、即戦力や実績もアピール。前回は自民党と日本維新の会の推薦を受けたが、今回は組織の支援が期待できず、「県民に理解いただけるよう頑張る」と話す。
新人6人は参院議員、元市長や元官僚ら。このうち、同県尼崎市で市長を3期務めた稲村和美氏(51)は「改革には対話と信頼が欠かせない」と強調。首長らとの面会を重ね、知名度向上と支持拡大を目指す。元アナウンサーの清水貴之参院議員(50)は「兵庫県の悪い印象を払拭し再生させたい」と意欲を示した。
このほか、共産党が推薦する医師の大沢芳清氏(61)、元経済産業省官僚の中村稔氏(62)、元同県加西市長の中川暢三氏(68)、会社経営の福本繁幸氏(58)も出馬を予定している。
一方、県議会最大会派の自民は独自候補の擁立を目指すも対応が決まらず、自主投票の方向だ。維新が白羽の矢を立てた清水氏は維新を離党し、推薦を受けない意向を明らかにした。
県選挙管理委員会は、27日投開票の衆院選のさなかに知事選の準備も進めている。18日の事前説明会に13陣営が参加したため、ポスター掲示板の枠を急きょ10から16に増設。有効投票総数の4分の1に届く候補がいない場合は再選挙になるが、候補者乱立でその可能性も否定できず、県政を巡る混乱が収まるかは不透明だ。
[時事通信社]
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