2024-10-21 17:16経済

世界EV販売、40年に6倍増へ=米中、インドがけん引―民間予測

2040年のEV新車販売台数予測
2040年のEV新車販売台数予測

 2040年に、世界の電気自動車(EV)の新車販売台数が23年比で約6倍に増加する―。足元で失速が指摘されるEV市場だが、民間調査会社の富士経済(東京)がこのほど実施した調査では、中長期的には大きく拡大していくとの結果が出た。充電インフラの整備や電池の技術開発、EV普及への政策支援に後押しされ、25年以降は中国や北米、インドで顕著な伸びを示す見通しだ。
 調査は今年4~8月に自動車メーカーや関連企業・団体へのヒアリングなどを通じて実施。それによると、全世界でのEV新車販売台数は、23年の約1004万台から40年には5713万台と、5.7倍に増加する。うち中国は3.6倍、北米は9.1倍にそれぞれ伸び、全体の約6割を占める見通し。23年に8万台だったインドも423万台と急伸し、主要市場に成長する見込みだ。
 日本は10万台から196万台に増加する予想。当面は日本メーカーが得意とするハイブリッド車(HV)の需要が続くが、30年代半ばにEVが逆転するという。 
 富士経済は市場拡大の理由について「EV向け電池の技術開発が進むほか、各国が排ガス規制強化など脱炭素化に向けた取り組みを加速させている」と分析。国際エネルギー機関(IEA)も最新の見通しで、技術革新によるバッテリー価格の下落などを背景にEV販売は拡大すると指摘している。

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