アマゾン熱帯雨林、独仏相当の面積が消失 過去40年弱で
【リオデジャネイロAFP=時事】南米のアマゾン熱帯雨林では、過去約40年間でドイツとフランスを合わせた面積相当の森林が失われていた──。研究者らが23日、こんな分析結果を公表した。森林消失が、南米全域における干ばつや記録的な山火事をもたらしていると警告している。≪写真は、ブラジルのアマゾン熱帯雨林で、森を切り開くために付けられた火による火災〈資料写真〉≫
9か国にまたがるアマゾン熱帯雨林は地球温暖化をもたらす二酸化炭素(CO2)を吸収するため、気候変動との闘いにおいて重要な役割を担っている。
しかし研究者らは、今年は記録的な件数の山火事が発生し、大量のCO2が大気中に排出されたと指摘する。
研究者とNGOでつくるネットワーク「RAISG」によると、アマゾンの森林面積は1985年から2023年の間に、主に採鉱や農業を目的とした森林伐採で12.5%失われた。
これは、ブラジル、ボリビア、ペルー、エクアドル、コロンビア、ベネズエラ、ガイアナ、スリナム、仏領ギアナの9か国で、計8800万ヘクタールの森林が失われたことを意味する。
RAISGの研究に協力したペルーのNGO「Institute of the Common Good」に所属するサンドラ・リオ・カセレス氏はAFPに、「森林の消失により大気中の炭素量が増大する結果、気候や水循環を調整する環境全体をかく乱し、ひいては気温にも影響を及ぼしているのは明白だ」と話した。
コペルニクス大気監視サービス(CAMS)は23日、アマゾンと湿地帯「パンタナル」の火災は過去20年で最悪の状況となっていると発表した。【翻訳編集AFPBBNews】
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