看護学生殺害した不法移民に仮釈放なしの終身刑 米
【ワシントンAFP=時事】米国の裁判所は20日、看護学生の若い女性を殺害したとして殺人罪などに問われた不法移民の男に仮釈放のない終身刑を言い渡した。ドナルド・トランプ次期大統領はこの事件について、不法移民を取り締まる必要性を示す証拠だとして繰り返し言及していた。≪写真は、米ジョージア州ロームで開かれたドナルド・トランプ前大統領の選挙集会で、支持者が掲げたレイケン・ライリーさんの写真≫
朝のジョギングをしていたレイケン・ライリーさんの遺体は2月、ジョージア州アセンズにあるジョージア大学構内の湖のほとりの森林で見つかった。
ベネズエラ人のホセ・アントニオ・イバラ被告(26)は、殺人や加重暴行など10の罪で有罪判決を受けた。
トランプ氏は選挙戦で不法移民を繰り返し批判。米国の「血を汚す」と非難し、「動物」や「怪物」になぞらえてきた。そうした中で、地元アセンズを震撼(しんかん)させ、全米で見出しを飾ったライリーさん殺害事件は、反不法移民政策を主な柱とするトランプ氏の勝利に寄与する大きな要因となった。
トランプ氏はソーシャルメディアへの投稿で、「不法入国者」と呼ぶイバラ被告への有罪評決を称賛。
「国境を固め、こうした犯罪者や悪党をわれわれの国から排除する時が来た。そうすればこのようなことは二度と起こらない!」と訴えた。
トランプ氏は来年1月に就任後直ちに、不法入国を取り締まり、不法入国者の大規模な強制送還を実施すると宣言。国境管理の責任者「ボーダー・ツァー(国境の皇帝)」には、対移民強硬派のトム・ホーマン氏を指名している。
ライリーさんの家族や友人は判決公判で、ライリーさんが自分たちの人生に与えた影響について詳述。判事に対し、イバラ被告に最高刑を科すよう嘆願していた。
ライリーさんの妹は、「悪そのもの」であるイバラ被告にライリーさんの人生は奪われたと非難。「彼女(ライリーさん)が毎日おはようのメッセージや、面白いTikTok動画、くだらないSnapchatを送ってくることは二度とない」と述べて泣き崩れた。
イバラ被告は公判中、表情を変えることなく座っていた。判事によれば、30日以内の上訴、または他の救済申し立てが認められている。【翻訳編集AFPBBNews】
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