松山、つまずきを糧に=最優秀中継ぎ狙う2年目―プロ野球・中日
中日のセットアッパー、松山晋也投手(24)が最優秀中継ぎのタイトル獲得に向けて必死に腕を振っている。17日時点でリーグ2位の37ホールドポイント(HP=救援勝利とホールドの合計)をマーク。トップの桐敷(阪神)とは4差あるが、「(初タイトルを)モチベーションにして突き進みたい」と闘争心を隠さない。
八戸学院大から育成ドラフト1位で昨年入団。同年6月に支配下登録されると、36試合に救援登板して防御率1.27と好成績を残した。
2年目の今季は八回を担うことになったが、いきなりつまずいた。ヤクルトとの開幕戦(神宮)。3―2の場面で登板し、1死も取れず4失点して負け投手となった。翌日も1点差を守れず、チームは引き分け。悔しさにまみれ、懸命に自身と向き合った。
3戦目の試合前、打撃練習で打者の後ろに立って打撃投手の球筋を確認。「速さは違うが、どういう感じかイメージしたかった」。その後も球に力を伝える投げ方に修正するなど模索し、復調につなげた。
「ファンの叱咤(しった)激励が、やる気をくれた。誰かが教えてくれる甘い世界じゃないので、試行錯誤して結果を出すだけ」と松山。その姿勢を、大塚投手コーチは「他の人の何倍も向上心がある」と評する。
目標だった50試合登板をクリアし、防御率は1.45。6~8月にはプロ野球歴代2位の21試合連続HPを記録した。確かな地位を築きつつあるが、序盤の悔しさが残っており、「もっと勉強して来季はやり返したい」。最速156キロの直球だけでなく、精神力も持ち味だ。
[時事通信社]
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