極右AfDが躍進=初の第1党、主流政党に逆風―独州議選
【ベルリン時事】ドイツ東部テューリンゲンとザクセン両州で1日に行われた州議会議員選挙で、反移民を掲げる極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が伸長し、テューリンゲンでは2013年の結党以来初めて州レベルで第1党となった。今年1月に発足した左派ポピュリスト新党のBSWも躍進。一方、主流派政党は振るわず、寛容な難民政策や、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援長期化に対する有権者の不満を浮き彫りにした。
選管の暫定開票結果によると、テューリンゲンでAfDの得票率は32.8%。州憲法改正を拒否できる全体の3分の1超の議席を確保した。ただ、他党の協力が得られず、州首相選出はかなわない見通し。ザクセンでは得票率30.6%と、首位の国政最大野党キリスト教民主同盟(CDU)まで1.3ポイント差に迫った。
社会民主党(SPD)などショルツ首相を支える国政与党3党は、両州で軒並み得票を減らし、合計してもAfDの半分に届かなかった。AfDのワイデル共同党首は、結果について「現政権への鎮魂歌だ」と勝ち誇った。
BSWは、旧東独独裁政党の流れをくむ左派党を離党した知名度の高い政治家ザーラ・ワーゲンクネヒト氏が立ち上げた。選挙ではロシアに融和的な主張を展開。11~15%前後の票を得て、両州議会で連立形成のカギを握る第3勢力となった。
今回の選挙は22日のブランデンブルク州議選と共に、来年9月に予定される連邦議会選の結果を占うものとして注目されていた。AfDはこれら東部3州を含む旧東独地域で、特に支持を集めている。
[時事通信社]
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