2024-07-24 14:26国際

「ハマスに勝利する」と表明へ=イスラエル首相、対イラン戦略も―米議会演説

 【カイロ時事】訪米中のイスラエルのネタニヤフ首相は24日、ワシントンの上下両院合同会議で演説を行う。イスラエルのメディアによると、パレスチナ自治区ガザで交戦するイスラム組織ハマスに「完全勝利する」ことの重要性を強調。その上で、ハマスなどを支援するイランに対処するための新たな戦略に言及する見通しだ。
 イスラエルはガザでハマス、レバノンでイスラム教シーア派組織ヒズボラ、イエメンで武装組織フーシ派とそれぞれ対立。いずれも反イスラエルを鮮明にするイランの支援を受けており、攻撃の応酬が続けば地域紛争が拡大する恐れが出ている。
 ネタニヤフ氏に同行する関係筋は地元メディアに「首相はイスラエルや地域の国々、米国が抱えるイランによる難題に対処する新しい方策を提示する」と語った。ネタニヤフ氏は、米国内のパレスチナ支持派からイスラエル軍のガザ攻撃で批判を受けている。演説では、ハマスとの戦闘は「正義」だと明言し、軍の勇敢さをたたえる予定という。
 イスラエル軍はガザ攻撃の手を緩めず、ロイター通信によると、23日には南部ハンユニスなどで攻撃を継続した。死者は既に3万9000人を超え、人道状況は悪化。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は「人々は何度も住む場所を追われ、疲弊している」と訴えている。
 一方、イスラエルの代表団はハマスとの停戦交渉のため、24日にエジプトのカイロを訪問すると報じられている。ネタニヤフ氏は22日、ハマスが拘束する人質の家族に対し「(停戦合意に向けた)状況は間違いなく機が熟しつつあり、良い兆候だ」と語った。 
[時事通信社]

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