環境に優しい農場を女性が開拓、男性中心の農業に新風 アルジェリア
【アルジェAFP=時事】イブティセム・マフトゥートさんとアミーラ・メスースさんが、アルジェリアの首都アルジェ近郊にある小さな農場で、新鮮なイチゴとトマトを収穫する。2人が営む環境に優しい農場は、男性が支配的な同国の農業部門における先駆的な取り組みだ。≪写真は、収穫したイチゴを見せるマフトゥートさん≫
4年前に大学を卒業すると、2人はアルジェから西に30キロほど離れたドゥアウダの小さな土地で働き始めた。
28歳のメスースさんは新鮮なビーツの束を持ちながら、「畑に出ればすぐに幸せな気持ちになります」「朝から晩までここにいます。私にとってこれは世界で最も美しい仕事です」と語った。
大学で植物生態学と生物多様性を学んだ2人は今、アルジェリアでは珍しいエコロジカルな農場を運営している。ここでは農作物が農地の外の生態系とも調和しながら、農薬を使わずに育てられている。
メスースさんは、ほとんどが男性の農業の世界に「溶け込まなければならない」ことが最初は難題だったと語る。
地元メディアによると、昨年10月時点で、彼女らの農地があるティパザ県の農業会議所に登録されている労働者のうち、女性はわずか4%だった。
しかし、メスースさんは「教育を受けた女性が土地を耕すことに好意的な男性の農家もいます」と話す。「彼らは時間をかけて私たちにいろいろなことを説明してくれます。それは彼ら自身の仕事にも価値をもたらします」
メスースさんと29歳のマフトゥートさんは、アルジェリアでエコロジカルな農業を推進する団体の支援を受け、「苗の植え方、種まき、土の扱い方」を学んだ。
現在、彼女らは1300平方メートルの農地にフルタイムの男性労働者1人を雇用。収穫期には最大8人のパートタイマーを雇っている。
農地にいないときは、ソーシャルメディアをフル活用して農作物を販売している。
インスタグラムで毎週、季節の果物や野菜の詰め合わせを宣伝し、ワッツアップで注文を受ける。アルジェリアでは週末にあたる金曜日になると、注文客はドゥアウダ近くのゼラルダにある大きな農場で商品を受け取る。
常連客の女性(72)は、「とても良い子たちだと思いました。ソーシャルメディアで(農作物を)販売していることを知ったとき、応援したいと思いました」と語った。【翻訳編集AFPBBNews】
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