バイデン氏「フリーズ」動画は「チープフェイク」 ホワイトハウス
【ワシントンAFP=時事】米ホワイトハウスは17日、ジョー・バイデン大統領(81)の動画を意図的に切り取って加工し、心身の衰えを示していると主張して拡散したとして共和党を批判した。≪写真はジョー・バイデン米大統領≫
米タブロイド紙ニューヨーク・ポストや共和党のソーシャルメディアの公式アカウントは、バイデン氏をやゆしているとみられる短い動画を複数公開。
1本の動画は、先週イタリアで開催された先進7か国(G7)首脳会議(サミット)の時のもので、バイデン氏は見当識を失った様子で他の首脳陣からふらふらと離れて行き、空挺(くうてい)部隊による降下を眺めているように見える。
ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエール報道官は会見で、この動画は誤解を招くように編集されており、バイデン氏は空挺部隊に親指を立てる動きをしていたと主張。
「共和党側の必死さを物語っている」とし、「(簡単な処理で作成された)チープフェイク」動画だと非難した。
「保守系メディアなどからもさまざまな検証が行われた」として、「あの動画をもう少し長く流せば、実際に何が起きていたかが分かるだろう」と付け加えた。
NBCも共和党側の主張を否定。バイデン氏が少し離れた所にいる空挺部隊とやりとりしている様子を、自社のカメラが別の角度から捉えた映像をオンラインに投稿した。
これ以外に拡散されたのは、ホワイトハウスで開催されたコンサートで、招待客らがすぐそばで踊っている中、微動だにしないバイデン氏をクローズアップで捉えた動画だ。批判勢力は、バイデン氏が混乱状態にあることを示していると主張した。
ジャンピエール氏は、「大統領はあの場に立って音楽を聴いていたが、踊ってはいなかった。踊っていないというだけで健康問題になるとは知らなかった」と皮肉った。
ニューヨーク・ポストは週末、新たな動画を投稿。カリフォルニア州での資金調達イベントで、バイデン氏はステージ上でフリーズし、バラク・オバマ元大統領に促されて退出したように見える。
ホワイトハウスのアンドルー・ベイツ報道官はXで、バイデン氏がステージからなかなか去らなかったのは、支持者からの拍手に謝意を示すためだと説明。
オバマ氏の上級顧問、エリック・シュルツ氏もXにポスト紙の記事のリンクを張り、「(記事に書かれている)このようなことは起きていなかった」と反論した。【翻訳編集AFPBBNews】
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