2024-06-04 20:02World eye

中国・天安門事件35年 台湾の頼総統「記憶は消えず」

【台北AFP=時事】中国・北京の天安門広場で学生らの民主化要求運動が当局に武力で弾圧されてから35年となる4日、台湾の新総統に就任した頼清徳氏は、天安門事件の記憶は「歴史の奔流の中で消えることはない」との考えを示した。≪写真は、1989年の天安門事件当日、中国・北京の天安門広場付近で軍と衝突した暴徒が火を付けた装甲兵員輸送車を確認する人々≫
 1989年6月4日、北京の天安門広場で民主化を求め、平和的な抗議活動を行っていた学生らに対し、当局は戦車を投入して強制的に鎮圧。殺害されたデモ参加者は少なくとも1000人以上とされ、国内では今なお、天安門事件に関するいかなる言及も検閲の対象となっている。
 台湾の台北では毎年、追悼集会が開かれる。
 頼氏はフェイスブックで、「私たちは、この歴史の記憶をとどめ、中国の民主化に関心を抱くすべての人に影響を与えられるよう一層努める」と表明。
 「(天安門事件は)民主主義と自由が簡単には手に入らないことを思い知らせてくれる。私たちは、自由によって独裁政治に対応し、勇気をもって権威主義の拡大に立ち向かわなければならない」と強調した。
 中国は頼氏を、台湾に「戦争と衰退」をもたらす「危険な分離主義者」と非難し、5月の総統就任直後には台湾周辺で軍事訓練を実施した。【翻訳編集AFPBBNews】

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