ガザ休戦協議難航か=交渉継続も合意不透明
【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザで続くイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘の休止と人質解放を巡る間接交渉で、ハマスは5日も仲介国エジプトとカタールとの協議を続けた。ロイター通信が報じた。ハマス最高指導者ハニヤ氏は声明で、「戦闘の停止が最重要事項だ」と語り、戦闘終結とイスラエル軍のガザ撤退を求める姿勢を強調。交渉が妥結できるかはいまだ不透明だ。
イスラエルとエジプトは、戦闘を約40日間休止し、ハマスが人質33人を解放することなどを盛り込んだ休戦案をハマスに提示。ハマス代表団は4日にエジプト入りし、この案を協議したが、進展はなかったという。
ハマスはかねて、ガザでの「恒久的な停戦」を要求。「ハマス壊滅」を目指すイスラエルのネタニヤフ首相は否定し、ガザ最南部ラファへの地上侵攻を強行する構えだ。
ハマスは合意への意欲はあるものの、妥協は拒んでいるとされる。ネタニヤフ氏は5日、ビデオ演説で、戦闘終結と軍のガザ撤退について、「受け入れない」と拒絶。「ハマスの要求に屈することは、イスラエルにとってひどい敗北となる」と語った。
イスラエルやアラブのメディアは、米国が、第1弾の人質解放後に戦闘を終結させることを保証するとハマスに伝えたと報じた。ただ、地元メディアによると、イスラエルの「外交当局者」は「戦争終結に同意することはない」と否定。国内ではネタニヤフ氏の発言だと受け止められている。
イスラエルのメディアによると、米国など仲介国は、イスラエルにカイロへの代表団派遣を要請したが、ネタニヤフ氏は、ハマスが正式に回答するまで派遣を見送った。
[時事通信社]
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