維新、立民「口撃」強める=2補選激突で対決姿勢
日本維新の会が立憲民主党に対する「口撃」を強めている。28日投開票の衆院3補欠選挙のうち、東京15区と長崎3区で自民党が不戦敗に追い込まれた結果、立民、維新両党が真っ向から激突する構図となったためだ。維新は立民を次期衆院選で野党第1党の座を争うライバルと位置付けており、今後も舌鋒(ぜっぽう)が鋭さを増しそうだ。
「立民はたたきつぶす必要がある」。維新の馬場伸幸代表は18日の記者会見で、憲法改正を巡る立民の慎重姿勢を理由にこう断言した。
昨年の通常国会で「国会共闘」を解消した立民、維新両党だが、今国会では自民派閥の裏金事件を受け、足並みをそろえて自民に対峙(たいじ)する場面が目立つ。ただ、立民が勢いづく一方、維新が波に乗っているとは言い難い。維新が旗振り役を務めてきた2025年大阪・関西万博の建設費増加を巡る批判も影響しているとみられる。
維新が反転の足掛かりをつかもうと始めたのが立民へのネガティブキャンペーンだ。馬場氏は16日の補選第一声で「立民の国会議員を何人増やしても一緒だ。立民には投票しないでください」と立民候補の「落選」を呼び掛けた。立民が3補選で共産党の「支援」「自主支援」を受けていることも、維新は「立憲共産党だ」とこき下ろす。
維新の言動に立民は表向き取り合わない構えだ。泉健太代表は19日の会見で「焦りがあるのではないか。焦りがあるから発言が乱暴になる」と指摘し、立民は政策の訴えを続けると強調した。ただ、党内には「行儀が悪い」(斎藤嘉隆参院国対委員長)と維新への反発も渦巻いている。
[時事通信社]
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