高齢者の居場所づくり=「食」通じた交流支援―東京
独り暮らしの高齢者が増加する中、地域の高齢者が集まり、飲食しながら交流する「シニア食堂」が各地で広まりつつある。東京都は今年度、シニア食堂の推進事業に乗り出した。食を通じた高齢者の「居場所づくり」に取り組む区市町村に開催費用を補助する。高齢者の孤立を防ぎ、心身の健康増進につなげてもらうことが狙いだ。
同事業ではシニア食堂1カ所当たり最大56万円を支給。会食に加え、健康講座の開催や多世代交流の場なども補助対象に含める。これまでに目黒、荒川両区と奥多摩町に交付した。
このうち、荒川区では2事業者が食堂を運営。その一つ、ボランティア団体によるシニア食堂「よりそい」は2023年7月オープンした。隣接する高齢者向け配食サービス事業者から会場や食材の提供を受け、1食400円で月4回開催。友人に誘われ食堂に通うようになったという女性(77)は「夫を亡くしたが、ここでいろいろな人と話すと元気をもらえる」と笑顔を見せた。
目黒区は16年から区立特別養護老人ホームなどで「高齢者会食サービス」を開催している。こちらも1食400円で、現在は6カ所で週1~2回実施し、栄養士による食生活指導も行う。参加者は知人を誘って来たり、参加者同士で別の場所に出掛けたりすることもあるという。
65歳以上の高齢化率が50%超の奥多摩町では23年、ボランティア団体の呼び掛けで二つの自治会が食堂を開き、いずれも20人以上が会食や交流を楽しんだ。
都の推進事業は開催団体からおおむね好評な一方、ある関係者は「周知が足りない」と語る。運営責任者の高齢化による「後継者不足」も懸念され、継続開催できる仕組みづくりが課題の一つとなっている。
[時事通信社]
最新動画
最新ニュース
-
衆院3補選、投票始まる=夜に結果判明、政権へ影響
-
米女子ゴルフ・談話
-
畑岡、一気にV争い=米女子ゴルフ
-
畑岡、急浮上6位=首位に2打差―米女子ゴルフ
-
「最速」対決、大谷に軍配=菊池から痛烈適時打―米大リーグ
写真特集
-
【大相撲】大関・琴ノ若
-
【女子フィギュア】千葉百音
-
【野球】野球殿堂に入った名選手
-
【駅伝】第100回箱根駅伝
-
【女子フィギュア】吉田陽菜
-
【男子フィギュア】山本草太
-
【野球】日本シリーズ関西対決 阪神が38年ぶり日本一
-
【MLB】ドジャースの歴代日本選手