空中配送ロボ、団地で実験 川崎市
パナソニックホールディングス、東急、都市再生機構(UR)は、川崎市の虹ケ丘団地でパナソニックが開発した空中配送ロボットを使った実証実験を始めた。ロボットは10本の電柱に張り巡らせた長さ約400メートル、高さ10~14メートルほどのワイヤを移動。荷物の受け取り場所に設置した宅配ボックスの上空で止まると、つり下げていた荷物をボックスに下ろす仕組み。同社によると郊外の住宅地で空中配送ロボット技術を使った実験は世界初という。
今回の実験は、団地住民の高齢化や物流業界の人手不足などが指摘される中、配送ロボットが「どれだけ役立つか検証する」(大嶋光昭・パナソニックホールディングスESL研究所長)のが目的。利用者がスマートフォンの専用のアプリから、実験に協力する東急ストアの商品や吉野家の牛丼などを注文すると、パナソニックのスタッフが注文された商品をロボットに入れて配送。ロボットが受け取りボックスに荷物を入れると利用者のスマホに受け取りQRコードが表示され、コードを宅配ボックスにスキャンさせると受け取れる仕組み。重さ3.5キロまでの荷物なら配送できる。
期間は来年3月31日までで、大嶋所長は記者会見で「やってみないと分からないが、(プロジェクトが)大きく育つことを期待している」と述べた。【もぎたて便】
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