カンヌ国際映画祭
カンヌ国際映画祭で新作映画「怪物」の公式上映に臨んだ是枝裕和監督(右)と母親役の安藤サクラさん(中央)、息子役の黒川想矢さん=2023年5月17日、フランス・カンヌ【AFP時事】 第76回カンヌ国際映画祭で、最高賞のパルムドールを競うコンペティション部門に選出された是枝裕和監督の「怪物」が公式上映された。立ち上がった観客から拍手喝采を浴びた是枝監督はこれに応えてあいさつし、「とてもいい上映になった。来られなかったチームのみんなに報告したい」と喜びを語った。 「怪物」は、小学校で起きた少年同士のトラブルから起きた波紋を、子どもと親、教師それぞれの視点から描く。観客の女性は取材に「少年たちの複雑な気持ちが繊細に描かれていて、心を打たれた」と話した。 終演後、是枝監督は記者団の取材に応じ、「見てくれた人たちの顔がとても輝いていた」と振り返った。母親役で出演した安藤サクラさんは「地響きのような拍手で圧倒された」と感激。教師役の永山瑛太さんは「今まで俳優をやってこれて良かったなと心から感じた」としみじみ語った。