謎のアーティスト、バンクシー (30/59)

正体不明の路上芸術家バンクシーの新作「ベツレヘムの傷痕(スカー)」=2019年12月22日、パレスチナ自治区ベツレヘム【EPA時事】 正体不明の路上芸術家バンクシーは22日までに、イエス・キリストの生誕地のパレスチナ自治区ベツレヘムで新作を発表した。コンクリートの壁を撃ち抜いた星形の弾痕の下に、キリストの生誕を描いた。イスラエルの占領政策を風刺したものとみられる。 作品名は「ベツレヘムの傷痕(スカー)」。キリストの生誕を東方の三博士に知らせたとされる「ベツレヘムの星(スター)」に掛けたものだ。 ベツレヘムはイスラエルの占領下にあり、パレスチナ側のテロ阻止を目的に建設したコンクリートの分離壁で分断されている。バンクシーはこの場所で「ウォールド・オフ・ホテル(壁で隔てられたホテル)」を手掛けており、新作もこのホテル内にある。 ホテルのウィサム・サルサ総支配人はAFP通信の取材に「バンクシーは声を出せない人々の声になろうとしている。芸術を通じて反抗の新たなモデルをつくっている」と指摘した。バンクシーはパレスチナで多くの作品を残している。