2020.11.02 13:36Nation

産後うつのリスク2倍に コロナで孤立、長期化の懸念も―専門家「早めの対応を」

 人との距離が広がった新型コロナウイルス禍での新しい生活。出産後の母親の「産後うつ」のリスクが2倍に増えていることが、筑波大の調査で分かった。専門家はコロナの影響を推測し、「早めの対応で重症化を防いでほしい」と訴える。
 同大の松島みどり准教授(公共政策)が10月に民間のスマホアプリと連携し、国際的に使われている質問票で調査を実施。回答があった1歳未満の乳児の母親2132人のうち、約24%に産後うつの可能性があることが判明した。産後うつは出産後の母親の約10%が発症するとされ、リスクが高まっている恐れがある。
 また、0カ月から11カ月まで子どもの月齢ごとに母親を調査したところ、軒並み高い水準のうつ傾向が明らかになった。通常、産後一定期間が過ぎればうつ状態は軽減されるが、産後うつが長期化していることが考えられるという。
 「母親の孤立感が高まっている」。産後の母親に家庭訪問事業などで支援をしている中央健康サポートセンター(東京都江戸川区)の武藤真佐美所長は「コロナ禍で里帰り出産や、地方にいる親に来てもらうことができず、うつになる要因が増えている」と説明した。
 出産まで家族の立ち会いや面会が制限されるほか、病院による乳児の沐浴(もくよく)方法の指導が省略される場合もあるという。30年近く保健師として産後支援している武藤さんは「これまでにない不安定な状態なのに、母親は義務感で我慢しがちだ」と産後うつの増加を心配し、「すぐに支援を求めてほしい」と呼び掛けた。
 日本周産期メンタルヘルス学会の鈴木利人理事長は「質問票の結果で直ちにうつと診断されるわけではないが、妊娠中から母親のストレスが増しているのは確かだ。早期発見、早期治療が一番大事なのに、コロナで病院が遠ざかっている」と危惧する。不眠や、自然と涙が出るなどの場合は要注意だといい、「重症化すれば自殺の恐れすらある」と話した。(2020/11/02-13:36)

2020.11.02 13:36Nation

Virus Crisis Doubling Postpartum Depression Risk: Japan Survey


The coronavirus crisis is doubling the risk of mothers suffering from postpartum depression, a type of depression that occurs after childbirth, according to a survey by the University of Tsukuba.
   One expert is calling for early countermeasures to prevent postpartum mothers from developing severe depression symptoms.
   The survey was conducted in October by University of Tsukuba associate professor Midori Matsushima, utilizing questionnaires used internationally, with the help of a smartphone app developed by a private company.
   The survey revealed that some 24 pct of 2,132 respondents with children under the age of 1 may be suffering from postpartum depression.
   About 10 pct of postpartum mothers are generally thought to develop the depression, according to earlier studies.

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