キーワードは「非接触」 ネット商談、カーシェア人気―自動車業界
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、自動車業界も「非接触」をキーワードにしたサービスに力を入れ始めた。日産自動車やトヨタ自動車は、車の商談などでオンラインサービスを開始。対面でやりとりせず気軽に車が借りられるカーシェアリングも新たな利用者を獲得している。コロナ禍が迫る「新常態」へ、各社は新たな事業を模索している。
車の購入は販売店での商談を経て行うのが一般的だが、米国などではオンライン化が浸透する。輸入車メーカーに限られてきた国内でも、ここにきて日産がチャットサービスを導入するなど広がりを見せ始めた。
来店客が例年と比べ最大6割ほど減った日産は、「販売店の滞在時間を極力短くする」(広報)ことで、コロナ禍でも購入に結び付けたい考え。トヨタも5月下旬にオンラインでの試乗予約や商談を始めた。契約は店舗で行うものの、利用客からは「店へ行かずに検討できて安心感がある」と好評だ。
一方、電車内などでの「密」を避けるため、日常の足を公共交通機関からカーシェアに「乗り換える」動きも出てきた。
パーク24グループが運営する「タイムズカーシェア」の会員数は、自粛ムードの中でも右肩上がりで、2月末から4カ月で約5万6000人増加。コロナ禍で利用が増えた人の約8割が電車移動の代わりに使ったという。
人気の理由の一つは、レンタカーのような事務所での対面の手続きが不要なこと。他人が利用することへの不安には、車内の定期的な消毒や除菌スプレーの配備などで配慮する。
7月末には、レンタカーよりも割安となる長時間プランを開始。夏休みに合わせた近場旅行での利用を取り込んでいる。パーク24は「他人との接触を避けた移動手段として、気軽に利用してもらえれば」と話している。(2020/08/25-07:05)
Japan Auto Sector Boosting Contact-Free Services amid Epidemic
Companies in Japan's automobile industry are bolstering services that reduce customers' needs for contact with other people as they adapt to the new normal in the era of the novel coronavirus.
Automakers such as Nissan Motor Co. and Toyota Motor Corp. have adopted online car sales services.
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