原爆劇演じ半世紀 「自分の事に感じて」―広島・舟入高演劇部
広島市立舟入高校演劇部は半世紀にわたり、原爆をテーマにした劇を毎年上演している。「原爆や戦争がどういうものだったのか、自分の事として感じてほしい」。被爆地で育った部員たちは、原爆や戦争の悲惨さと被爆者の思いを伝え続けている。
劇のテーマの多くは、原爆が投下された時の市内の様子や、戦時中に生きる人々の生活や苦悩だ。部長で2年生の中曽拓水さん(17)は「投下時の映像は、きのこ雲しか残っていない。劇で(雲の下で)生身の人間が動いているのを見たのは衝撃的だった」と出会いを振り返る。
部員は被爆者へのインタビューや文献などで当時の状況を調べ、想像を巡らせながら練習。経験していないことを演じる難しさもあるが、2年生の部員高橋遥香さん(16)は「平和学習を通じ知識はあると思っていたが、原爆に関わった人すべてに深いドラマがあると知った。自分事として捉え、多くの人に伝えたい」と意欲を見せる。
新型コロナウイルスの影響で、毎年行ってきた8月6日の公演は中止となった。同部では現在、来年上演する50作目の劇を制作中だ。
テーマは「誰かが動くきっかけになる劇」。被爆者が年々少なくなる中、原爆について学ぶこと以上に、伝えることや平和に向けて行動することが必要になると考えたからだった。高橋さんは「劇を見て『私も動きたい』『私だったら何ができるだろう』と考えてもらえる機会にしたい」と話した。(2020/08/07-07:13)
Hiroshima Students Passing Hibakusha Stories thru Dramas
A Hiroshima municipal high school club has been passing on stories of hibakusha atomic bomb survivors by presenting plays themed on atomic bombings every year for a half century.
"We want people to feel what the atomic bombs and war were like as if they were their own experiences," said a member of the drama club at Hiroshima Municipal Funairi High School.
Growing up in the atomic-bombed western Japan city of Hiroshima, club members convey stories of hibakusha and the horrors of the atomic bombs and the war.
Most dramas staged by the club depicted how the city was devastated by a U.S. atomic bomb Aug. 6, 1945, in the closing days of World War II and how the lives and sufferings of the people were at that time.
"The only image of the atomic bomb available to me was that of the mushroom cloud," said second-grade student Takumi Nakaso, 17, who heads the club.
最新ニュース
-
シフィオンテクが1カ月出場停止=禁止薬物検出で―女子テニス
-
広島は敵地でドロー=サッカーACL2
-
日本は15位のまま=FIFAランク
-
中国・新疆綿「使ってない」=ファストリ柳井氏が明言―英BBC
-
ヒズボラ、停戦は「神が授けた勝利」=レバノン南部へ住民帰還開始
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕