海水浴場中止、事故懸念 監視員不在も遊泳規制なく、「十分注意を」―新型コロナ
本格的な夏が近づく中、新型コロナウイルスの影響で、海水浴場の開設を中止する動きが相次いでいる。ビーチの混雑による感染リスクの高まりや、監視・救助に当たるライフセーバーの確保が難しいことなどが理由だ。ただ、海に入ること自体に規制はなく、水難事故も懸念される。
東京都内からも多くの海水浴客が訪れる神奈川県では、全25カ所の開設中止が決まった。千葉、茨城両県も全ての海水浴場の中止が決定。関西有数の須磨海水浴場(神戸市)も見送られた。日本ライフセービング協会(東京)によると、同協会が認定したライフセーバーが昨年活動した208カ所のうち、120カ所以上が中止を決めたという。
昨夏、約13万5000人が訪れた若狭和田海水浴場(福井県高浜町)も開設を断念。海開きの式典が予定されていた1日も海水浴客の姿はなく、海の家も全てシャッターが閉まっていた。海の家と旅館を営む小松政春さん(67)は決定に理解を示しつつ、「ほとんどが県外のお客さんで、遊泳後は旅館や民宿に泊まる。影響は大きい」と話した。
海岸は自由使用が原則で、海水浴場が開設されなくても海に入ること自体は制限されない。ただ、遊泳禁止区域は設定されず、条例や取り決めなどが適用されないため、救護所設置や監視員配置の義務もなくなる。飲酒や騒音に関するルールの対象外になるケースも多い。
安全管理が不十分な環境で、懸念されるのは水難事故だ。各自治体は遊泳自粛を呼び掛けているが、無策というわけにもいかず、頭を悩ませる。神奈川県藤沢市は協議会を設置し、新たなルールを策定。期間や時間を限定してライフセーバーを配置し、救護所も設けるという。
海水浴場が開設されない場合の遊泳について、日本ライフセービング協会の担当者は「自己責任で安全に十分注意し、地域のルールなどがあれば従ってほしい」と指摘。ホームページに注意点を記載し、「事故防止のため、一人ひとりが知識、技術を身に付ける必要がある」と呼び掛けている。(2020/07/20-13:01)
Many Swimming Beaches in Japan to Be Closed amid Epidemic
More and more local governments across Japan have decided not to open swimming beaches this year amid the new coronavirus outbreak.
The decisions are aimed preventing crowding at beaches in order to reduce the risk of infection with the novel coronavirus, and also reflect difficulties in securing lifesavers.
With no restrictions on entering the ocean, however, concerns over water accidents are growing.
In Kanagawa Prefecture, south of Tokyo, which usually attracts many beachgoers from the capital and elsewhere, the opening of all 25 swimming areas has been canceled.
Chiba Prefecture, east of Tokyo, and Ibaraki Prefecture, eastern Japan, likewise decided to close all bathing areas this year.
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